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OZ S3-#3 「尊敬」(ケラー語録)

マクマナスが病棟に来 る。「さて、今日の夕方にはエムシティに戻ってもいいそうだぞ。」「よかった、床ずれになりそうだったんだよ。」「背中を二箇所刺されてこう早く回復するとは、奇跡としか言いようがないな。」「俺を殺そうと思ったらナイフ一本じゃ足りないのさ。」「犯人の心当たりはないのか?」「ああ、暗かったし、後ろから襲われたから。卑怯者さ。」「問題は。」マクマナスは辺りを見回す。「襲ったのはたぶんシリンガーだ。あるいは手下にやらせたのか。だが証拠がないんだ。」「ああ、悔しいよな。」「えらく余裕があるじゃないか。」「暴動のとき撃たれたんだろ。死に直面した人間は、物の見方が変わると思わないか。密告者の俺をシリンガーが殺したがるのも無理はないよ。」
「郵便!」シリンガーが入ってくる。「だよな、バーン。」大声でシリンガーに声をかける。「お前には何もないぞ。お見舞いのカードも花束もなにもなしだ。葬式の花輪もな。」マクマナスはシリンガーに問いかける。「お前が関わってるのはわかってる。」「俺が?まあ確かに誰でもそう思うだろう。密告の仕返しに奴を襲ってナイフで刺す。だが違う。」「俺がやりたかったがな。あれが俺なら、おまえはとっくに死んでるよ。」シリンガーの言葉に不安な表情を見せる。
シスターピートのオフィスを訪れる。「会ってくれてありがとう。」「まだ営業中だからいいのよ。」いすに座ってピートと向かい合う。「今日はビーチャーは?」「いないわよ、なぜ。彼のことなの?」「そう。俺とビーチャーのことは知ってるよな。」ゆっくり話し出す。「トバイアスはあなたに恋をして、あなたは彼の手と足を折ったのよ。」「なあ、それじゃ俺がよほどひどい人間みたいじゃないか。」「言い方を変えたら英雄になれるって言うの?」ふっとほくそ笑んだ後じっとピートを見つめる。「後悔してるんだ。俺のしたことは間違っていた。ビーチャーと仲直りしたい。それで聞いたんだが、被害者と加害者が話し合うプログラムが始まるらしいじゃないか。ぜひ参加したいんだ。」「でもそれにはトバイアスが自主的に参加することが必要なの。」「わかってる。だから来たんだ。ビーチャーはあんたを尊敬している。あんたが薦めてくれりゃぁその気になるかも。」「本気で反省してるの?」「信じてもらえんだろうが本気さ。」「いいわ。何とかしてみる。」
監房へ戻ると、ビーチャーは不快感を表す。 「ケラー、何のつもりか知らんがだまされんぞ。シスターピートにプログラムに参加させるように頼んだだろう。」「頼んだよ。言ってるだろ。本気でお前と仲直りしたいんだ。」「はぁ、どうやって。お前を信じられるか?自分のことも信じられないんだ。自分の感情すらも。」ビーチャーはベッドによじ登る。「今確実なのはひとつだけ。シリンガーを殺すことだ。」「手伝ってやるよ。」「お前の助けはいらん。」「お前一人で奴をやれると思うのか。」「メッツィガーに聞けよ。」「おいおい。メッツィガーをやったってのか?」「キャシー・ロックエルを車で撥ねちまったとき、彼女の命を奪ったときはバカな事故を起こした後悔と自己嫌悪でいっぱいだったが、メッツィガーは、ああ、フフフ、スカッとしたぜ。それからもうひとつ。お前の背中を刺したときもな。」やや動転して「お前が?」「思いもよらないだろ。俺がだなんて。倉庫の暗がりでコピー紙を整理しているお前をじっと見つめる。それから、ザクッ、ザクッ。ベイビー。」じっとビーチャーの方を見ているが「本当なのか?」表情がこわばる。「いや。だがほんの一瞬信じただろ。刺したのはこの俺だって。」「メッツィガーをやったのか。」「いやぁ、俺みたいな根性なしにはできないよ。」「おい、ビーチャー。お前じゃないならなぜ俺がコピー紙を整理してたのを知ってる?」「ふうん。なぜかな。やっぱり俺だったかも。さて、お祈りだ。シリンガーの殺し方を神に教わらんとな。」ビーチャーのはぐらかしに不安を隠せずにいる。
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