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SCHULD nach Ferdinand von Schirach (罪悪~ドイツの不条理な物語~)

フェルディナント・フォン・シーラッハ原作のミニシリーズ第二弾「罪悪」
前回の「犯罪」がとても面白かったので、楽しみにしていました。
案の定どんどん引き込まれ6話まとめて一挙視聴。
今回も見応え十分でした。
まだ原作を読んでいないので、原作も注文しちゃったし。

前回各エピソードに登場する青りんごが赤りんごに変わり
事件担当の弁護士も少し若返りましたが
不条理な事件はそのまま。
しかも性犯罪絡みが多くて、判決が下ってももすっきりしない結末が
SVUとかぶってきました。

国選弁護士クロンベルグがどのように被告の無罪を勝ち取っていくか。
弁護士の立場から事件を見ていくので
普段検察の立場から、それは絶対有罪だと思って見ている判例も
立場が違えが被告の権利を守るために、このように解釈できるんだなと学んだり
アメリカやイギリスの裁判と、若干違うところを感じたりしましたが
印象的だったエピソードをいくつか挙げていきます。

クロンベルグが最初に扱った事件「ふるさと祭り」
ブラスバンドのメンバーはどう考えても集団レイプにかかわっているのに
証拠がなくて有罪にできず。
弁護側にとっては勝利だけど、被害者や家族の苦しみを思うと
有罪にしたかった・・・複雑な気分になります。

「DNA」
駅に寝泊まりしていたホームレスの恋人たちトーマスとニーナがクリスマスイヴに
親切な男性に声をかけられ、一晩泊めてもらうことになります。
ところがニーナが風呂に入っていると、男がレイプしようとしてきたのでニーナは叫び
トーマスが入ってきて、二人で男をバスタブで溺死させます。
その後二人は男が持っていた金を持ち去り
その金を資金にアパートに住んで結婚し
子供たちとともに幸せな暮らしを送っていたのですが・・・

事件の直後二人は事情聴取を受けていたのですが
二人は無言のままで、押し入った証拠もなく釈放されていました。
それから年月が立ち、二人が残していた煙草の吸殻のDNA鑑定が行われ
二人が現場にいたことが明らかになります。
吸殻を持ち帰っていればバレなかったのに・・・
二人は拘留されますが、裁判でクロンベルクは
二人が事件の後真面目に生活していることを指摘して逃亡の恐れはないと
次の公判まで自宅で過ごすことを要求し、判事も許可します。
でも犯罪者のレッテルを貼られた二人は
元の生活に戻ることは難しく
子供たちをおばに預けると
トーマスが手に入れた銃で、二人は自殺してしまいます。
子供たちのことも考えて家に帰してもらえたんだけど
かわいそうなのは残された子供たちだよね。

「精算」
この話も辛かった。
トーマスと結婚したアレクサンドラは
酔ったトーマスの度重なる暴力に苦しみます。
体中に傷を負ったアレクサンドラは助けを呼びたかったものの
娘が大きくなるまで我慢しようと耐えてきました。
ところがトーマスはアレクサンドラを殴ってレイプしたあと
今度は娘を襲うと言い出したので
トーマスが寝てから、結婚式のお祝いにもらった石像で
トーマスの頭を殴って殺害します。

事件後すぐにアレクサンドラは検察に事件について自白していましたが
入院していたアレクサンドラに接見したクロンベルクは
彼女の体中の傷を記録し
法廷で彼女が夫のDVに苦しめられ続け、PTSDの症状が出ていることを訴えますが
検察側は被害者が就寝中の殺害は謀殺だと、最高裁の判例を主張し続けます。
しかし判事はアレクサンドラの苦しみに理解を示し
クロンベルクの最終弁論ので、娘を守るための正当防衛だとの主張が通って
アレクサンドラは無罪になります。

だがアレクサンドラを迎えに来た隣人のフェリックスの姿を見て
クロンベルクは気づきます。
事件当日、アレクサンドラのワンピースに血痕はついていなかったし
40kgの石像は、アレクサンドラには持ち上げられない。
アパートの上の階に住むフェリックスは
アレクサンドラと愛人関係になり
彼女が夫のDVに苦しんでいるのを知って、殺害に加担していたのでした。
でも二人は無罪のまま。
暴力夫トーマスは罰せられるべきですが
警察がきちんと鑑識を行っていたら
真犯人が割り出せたのかも。
まさにSVU的な展開と結末に
どんよりさせられたのでした。
弁護士って因果な商売だなとしみじみ。
でも検察側と弁護側のせめぎ合いがあってこその法廷ドラマですから
弁護士にも大いに頑張ってもらいたいものです。
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